U-17日本代表の第3GKとしての振る舞いとは? 求められたメンタリティー
GKは特殊なポジションだ。
フィールドプレーヤーであれば、本職のポジションではなくともピッチに立てる。
だが、ゴールマウスを預かれるのはたった1人。
3人体制で挑むことが多いワールドカップでは1人のGKで戦うことがほとんどで、控えGKの出番は限られる。
負傷者や退場者が出た場合、あとはPK要員で投入される場面ぐらいしかない。
特に第3GKを任された場合は出場の可能性はさらに狭まる。
だからこそ、求められるのがメンタリティーの強さだ。
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いかなる時でも下を向かず、準備を怠らない。
そして、チームを盛り立てられるか否か。
それをU-17ワールドカップで体現していたのが、佐々木雅士(柏レイソルU-18)だ。
試合に出られない悔しさを出すことはない
彼の武器は正確な左足のキックと身体の柔らかさを生かしたシュートストップ。
この世代でも屈指の実力でアジア予選から常に代表に名を連ねていた。
ただ、それだけでメンバー入りを果たしたのではない。
チームの雰囲気を作る役割を担えたからだ。
「出ても出なくても準備は常にしないといけないし、勝つために出来ることは出なくても少なからずある。日々の練習でもピッチ外でも意識しているところはある」
ピッチに出れば、誰よりも明るい表情で練習に励む。
試合で気付いた点があれば、正GKの鈴木彩艶(浦和ユース)と話し込んだ。
そして、グラウンドを離れれば、積極的に仲間とコミュニケーションを取った。
試合に出られない悔しさを表に出すことはない。
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第3GKとしてチームにどう貢献していくのか
もちろん、サッカー選手である以上、歯痒さはある。
だが、それでも前向きに自らの役割を担えたのは、柏で先輩の取り組みを見ていたからだ。
「出られない悔しさはあるけど、自分が出ている時に3年生の志賀一允君が良いサポートをしていて、チームのために貢献してくれる姿を見ていたんです。本当に良いお手本で、その行動を目の当たりにしていたので、自分もすんなり受け入れられました」
第3GKだからこそ、見えた風景は必ずある。
この経験が佐々木の成長を支えていくはずだ。